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企業・職場の企業倫理と人権啓発標語に代表される『思いやりの心』とは、現実には、なかなか相容れないというのが実情です。人のための企業という企業倫理が、ともすると「得意先の人の為」という発想に傾いてしまうからでしょう。それはまた、全体主義への傾倒現象であるかもしれません。その結果、企業・会社の利潤の追求が人権啓発どころか、人権を軽んじ、踏みにじることになってしまいます。

人権標語の強調する思いやりの心とは、自身のことで精一杯の心境・境遇には、持とうにも持てない『心』です。衣食足りて礼節を知るという故事があります。物質的に満たされた後に礼儀道徳に関心を持つ、という意味です。しかし、精神的に満たされない、余裕が無いといった状況では、同じく、礼儀道徳に関心を持つことは困難です。

会社・企業の人権啓発と人権標語の心

時に、会社組織などにあって、多少なりとも権力を行使できる中間管理職が慢性的に満たされない心を持っていると、イライラやストレスが高じて「いやがらせ」や「いじめ」の行為・言動に走ってしまうことがあります。

ストレスの解消はプロである個人の責任に帰するという考えもありますが、この問題は会社・企業の真の活性化を考えるとき、実に重要な問題で、従業員の過剰なストレスの解消は企業努力の対象です。積極的に業務に取り組める従業員個人個人の力。そしてその力の相乗効果が企業力となって発揮されることを強く認識すべきです。故に、思いやりの心を標榜する人権標語の心を企業として培い、人権啓発に努力をすることは不可欠のものと言えましょう。

さて、企業側の努力と言っても、具体的には管理職や経営者サイドの人間の一人一人が人権の啓発に注力できるかどうかの問題です。人権啓発に尽力する職場に、なかなか、人権標語の心が開花しない場合、それは形ばかりで、企業の管理・経営陣一人一人の心に『思いやりの心』が無いからと言っても過言では無いと思います。

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※人権標語の例については、全銀協会員職員を対象とした人権啓発標語作品集の例等々、記事 人権標語と職場の企業倫理 を参照下さい。(文末には小中学校の人権標語の作品集や例のリンクがあります)

人権標語の心なき小学生の現場

人権標語は小学生を対象に募集される標語でもあります。幼少の頃から人権意識や思いやりの心を育もうという人権啓発の取組みでしょうか。はたまた、小中学生の間でいじめによる自殺事件が相次ぐからでしょうか。

前述の『わかっているけど止められない』大人の職場(会社・企業)の人権標語の心を踏みにじる現象を思う時、子供達の現場に起こる思いやりの心を無視した言動が横行するのもうなずけてしまいます。人権標語による啓発は、人権啓発の資質が育まれた指導者にして初めて可能かと思います。

この場合、企業の管理者・経営者に該当する『教育者』の一人一人の心に人権標語の心がありや、と、問わねばなりません。小中学生の中に、いじめによる自殺者が出る度、教育委員会のお偉方が頭を下げる風景は、不祥事を詫びる企業の経営陣のものとなんら変わりません。死者が出てから信号機を設置するかのごとき愚挙であり、子供達は生贄そのものではないでしょうか。

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安全朝礼は人権標語の唱和で人権啓発を

安全朝礼とは、工事や建設の現場で毎朝行われるもので、決まって安全スローガンの唱和を持って終了します。危機と直面しながらの職場にあっては当然のことでしょう。

これと同じく、一般の会社・企業の朝礼で、毎朝、人権標語の唱和・人権スローガンの唱和を励行し、人権啓発に励んでみてはどうでしょう。

安全スローガンの唱和が身体の怪我や事故を未然に防ぐためのものであるなら、人権標語の唱和は、従業員の心の傷を防止するためのもの。怪我はいずれ治っても心の傷はいつ治るか治ったか誰にもわかるものではありません。

思いやりの心を醸成するための人権標語や人権スローガンを、けしてお題目で終わらせないこと。人権標語とは人権啓発標語であると心して努力していただきたいものです。

参考文献
2002年(平成14年)の第154回国会(常会)に提出された人権擁護法案の概要
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E4%BA%BA%E6%A8%A9%E6%93%81%E8%AD%B7%E6%B3%95%E6%A1%88

人権啓発は小学生のうちに

近年、いじめによる、中学生の自殺事件が頻発しています。そこまで行かなくても、小学校の時は明るかった生徒が中学に入ってもの静かになったとか、逆に明るくなった、といったことは耳にします。

小学生を対象にした人権標語の募集などの人権啓発運動はその防止に一役買っているのかもしれません。

学校での教師は先生ですが、小学生にとっての人生の教師は親の役割であると思います。故に、父親や母親を中心とする大人たちが人権擁護の意識に立つことが最も重要であると思えてなりません。

人権啓発標語の例と作品集(小学校と中学校)

小学校での人権標語の応募には親子そろってのケースもあり、人権啓発の取組みとして素晴らしいことだと思いました。人権標語の例として、その心が如実に表現された優秀作品が心を打ちます。

粟津小学校の人権標語として紹介されていた作品に『ほんきで伝えたい心の叫び 待っているからきかせてほしい忘れないでいて・・・・・あなたがそこにいてくれるだけで私は幸せ』という、標語と言うより語りかけのようなものがありました。

人権擁護の本質は母の思いを最大に重視することにあるのだと思います。子供を生み育てる女性・母こそ、人類の大地なのですから。

人権啓発標語の真の意味での秀逸な例や作品集は小学校や中学校の現場からの作品にこそあると思います。以下にいくつかの小学校・中学校の人権標語作品・例のリンク先を紹介させて頂きました。

関連記事:朝礼ネタ 人権標語

【人権標語の例と作品集】

世田谷区立若林中学校の人権標語の例と作品集
平成20年度の世田谷区立若林中学校の人権標語。「耳をすましてみよう。助けを求める人の声!」が第1位の作品。
http://www.setagaya.ed.jp/twashi/ja/135.htm

秋田県小学生人権標語の人権標語の例と作品集
秋田地方法務局と秋田県人権擁護委員連合会が主催する『小学生人権標語コンテスト』の結果。
http://www.moj.go.jp/jinkennet/akita/akita_slogan_h21.htm

芳賀小学校・親子による人権標語の例と作品集
前橋市立芳賀小学校での親子人権標語。
http://www.haga-es.menet.ed.jp/2006/event/zinken.htm

生石小学校の人権標語の例と作品集
各学年からひとりが代表として発表。松山市立生石小学校の平成19年度の人権標語。
http://www.matsuyama-edu.ed.jp/ptaren/t/pssyouseki/event/jinken/jinken.html

小野小学校の人権標語の例と作品集
藤岡市立小野小学校の担任の先生のホームページで公表。平成14年度の人権標語。
http://park15.wakwak.com/~inochan/3.education/3-3-14-058.htm

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