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VEスローガンとは、何のスローガンなのか?VとはValueの、EとはEngineeringの頭文字で「Value Engineering」のことを指しています。Valueは価値を意味し、Engineeringは技術や手法やノウハウを意味しています。すなわち、VEとは価値を高め創造しゆく体系的な手法ということで、様々な企業が顧客に提供する製品やサービスの価値を高める為に採用している幅広い技術と言えます。

そして、このVEを推進する上でのスローガンを「VEスローガン」と称しています。

VEスローガンと活動事例

VEスローガンの例を参照して、VEの何たるかに触れてみたいと思います。

社団法人日本バリューエンジニアリング協会での紹介記事に、第40回VE全国大会に際してのスローガンが載っています。「VE力で新たな顧客感動を」「VE革新元年」がそれで、VEの定義についても参考になる記載がありました。
http://www.sjve.org/topics/entry/80/

吉田電材工業では、METI( Monozukuri Evolution Thorugh Ideas)のスローガンの下、バリューエンジニアリング(VE)に力を入れているそうです。ここでは、いくつかのVE活動事例が紹介されていて、具体的な取り組みに触れることができ、VEが個々の課題に対して実施していくものだということがわかります。
http://www.yoshida-denzai.co.jp/sp_ve.html

いずれにしても、VEスローガンそのものは、VE活動の推進を奨励する内容となっています。

VEの意味とVE協会

VEとは何か?については冒頭で概要を紹介しましたが、社団法人日本バリューエンジニアリング協会(VE協会)という権威ある団体があり、こちらを参照することで、間違いの無いVEの意味を見ることが出来ます。トップページのタイトル「新たな価値を生み出す技術」という表現は実に秀逸です。VEの意味について、今ひとつつかみ切れない段階であっても、VEが多業種にわたる有効な技術であり、奥の深いものであることがわかると思います。VE協会のサイトの作りは、そういう認識に立った上で、各企業の個々の課題にVEを活用していくのだと教えているように思えてなりません。

VE協会
http://www.sjve.org/

VE案と提案書

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VE案とは、商品価値向上のための案であり、VE提案書の提出をもって評価されたものを実施していくという流れであることは誰でも想像がつくと思います。そして、心ある社員の一人一人が率先してVE案を練っていければ良いなと思います。

ところが一般的に言われるこの「VE提案書」とは、実に敷居の高いもののようです。いわゆる入札の際に入札企業の評価の対象とされて、決められたフォーマットで提出するものでありました。

入札に関しては他企業に取られた痛い経験があります。とにかく「安い」ところが入札を勝ち取るということ・・。コストを常識的にどう分析しても、入札を勝ち取った企業の価格でやっていけるはずがありませんでした。入札の現状はともかく、VE(Value Engineering)が入札の現場でどう評価されるのか甚だクエスチョンマークです。

VE(Value Engineering)とは結局何か

顧客に提供する商品の価値とは具体的には「顧客の満足度」であり、顧客は商品の持つ「機能」に評価を下します。また、企業は価値ある商品を「コスト」をかけて生み出しています。故に、価値はコストとの見合いで機能を高めるところに生じてきます。

コストに見合う収益があがると判断されればコストをかけて機能を高めることも良いでしょう。反対に、コストを全くかけずとも機能を高めることが出来れば、それも価値を高めることになります。

こういった、有形・無形(サービスなど)の様々な商品の価値をどのように高めていくかという体系的技法を「Value Engineering(VE)」と言い、価値と機能とコストの関係は以下の式で表現されます。

価値(Value)=機能(Fanction)/コスト(Cost)

企業の現場でVEに関係しない人達であっても、一般生活上でVEの視点は見てとることができます。

関連記事:朝礼ネタ VE

そこそこ人気のラーメン屋さんで、お子様用ラーメンのナルトの模様をおもしろい顔の模様にしたところ、人気が出て売り上げがアップ。ナルトのコストに変化なし。この場合は機能をアップすることで価値がアップしたことになります。

家系ラーメン店でコストをかけて高級な出汁を開発。利益は少なくなったが旨味は抜群となり、宣伝集客に大きな影響があり店の知名度が上がった。この場合、コストも機能もアップさせることで価値がアップしたことになります。

このように、日常の商売上の工夫の中にもVEは見て取ることができます。日常の中でVEの効果を実感していくと、「お仕着せ」とも思えていた「VEスローガン」にも愛着が湧いてくるというものです。VEは経営者や管理職だけが考えるものではなく、現場従業員の一人一人が身近な存在として意識していく中で普及していくのではないでしょうか。

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