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安全標語に限らず標語と言えば、語呂の良い言葉で規則や規範を浸透させる目的で作られます。これに対してスローガンは、当面の目標を団体内で共通認識させるために作られるものと言えます。

このことから、熱中症の予防・対策のための安全標語とは、「熱中症を予防する」・「熱中症対策をする」、そのために「守るべきルール(規則・規範)」を関係各位の心に浸透させるために作られ掲示されるものと言えます。

せっかく作られ掲示される「熱中症の安全標語」。皆の心に浸透されて実現されなければ意味がありません。この記事では、<安全標語 熱中症>の実例を挙げながら「心に浸透される」とは現実にどういうなのかについて、結論を述べています。

では、熱中症の予防と対策のためのルールとは何か?それは現場の皆さんの多くが何度も耳にする「水分の補給」・「塩分の補給」・「十分な休養」の3原則におさまっています。これはまた、熱中症知らずの3原則とも言われます。

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安全標語 熱中症 の実例

まずは、熱中症がテーマの安全標語の実例をいくつか見てみましょう。

電力総連「平成19年夏季安全衛生運動」安全衛生標語 より
● 早目の休憩、早目の給水、塩分補給で熱中症予防(電源開発労組・田中竜也様の作品)
● 熱中症 無理が一番 危険です(関西電力労組・増田正明様の作品)

株式会社マツバラ 平成24年度 安全衛生標語入選作 より
● 水分補給 塩分補給を 習慣に 未然に防ごう 熱中症(長尾 仁美 様の作品)

全国ビルメンテナンス協会 第30回(平成25年度)労働安全衛生標語入選作品 より
● 暑いかな 思った時が 熱中症 早目早目に 水分補給(石丸美恵 様の作品)

インバ建設株式会社 平成24年度 月別安全標語 より
● 6月⇒ 体調は? 互いに声かけ 健康管理
● 7月⇒ 熱中症 めまい けいれん 赤信号

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休憩・休養の環境づくりは会社側(経営陣)が率先して対応すべき

上記の作品の中で筆者が注目するのは、一番目の作品の「早目の休憩」と二番目の作品の「無理が一番 危険です」の部分。これらは、熱中症対策の3原則「水分の補給」・「塩分の補給」・「十分な休養」の中で言えば【十分な休養】に属する作品です。

水分補給と塩分補給は当人自らが実行できる対策ですが、休養に関しては、組織・団体に所属する労働者の場合、皆と一律に行動しなくてはならず、なかなか簡単にはいきません。

人それぞれに体調には個人差があり、時に不調な事も十分にあり得ます。皆に呼吸を合わせるために無理をする時もあるでしょう。本当は休暇を取った方が良いのに無理して出勤することもあるでしょう。しかし、これが実は熱中症には最も危険な状況です。

「十分な休養」の必要性は、労働者の一人一人は嫌と言うほど実感し心に浸透しています。浸透していないのはむしろ、熱中症対策の3原則を打ち出す会社側の方なのではないでしょうか。

労働者個人が対応し難い環境を整えることは、経営陣の責任であると断言したいと思います。仕事中の休憩一つ取ってみても、熱中症が危惧される時期には、「休憩も仕事」という意識が徹底される環境づくりを望みたいと思うのです。

熱中症の安全標語の募集と掲示、熱中症セミナーの開催等をいくら実施しても、休憩・休暇を取りやすい人的環境の整備がなければ、それは企業の自己満足の域を出たとは言えません。

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