研修報告書を書くに至る「過程とその後のあり方(姿勢)」は、ビジネス社会にあって極めて重要です。また、真摯に研修に臨み、研修報告書に取り組むことの大切さもさることながら、現場配属後、実務上の各種報告書に取り組む姿勢も疎かにしてはなりません。それは、その姿勢の如何、すなわち問題意識のあり方が、その後のスピーチ力の醸成・強化にも大きく影響してくるからです。
この問題について、研修報告書の書き方という観点から述べて参ります。
読む・書く・話すとは、昔から順序立てて言われることです。読んで知る、学ぶ。知って学び、今度は、感想や自分の考えを書いてみる。書くことで、自分の考えが整理される。そして、整理された内容を人前で話す。このような流れが「読む・書く・話す」と言うことになります。
そして、このことは、自らの考えを人に伝えるという流れであると共に「サイクル」である、ということができます。
話すということは聞く人の評価を受けることになります。これによって、書いた内容の是非やより良い方向性がわかってきます。故に、人の話やスピーチを良く聞き、きちんと評価の声をあげるということも大切になります。そしてまた、読む⇒書く⇒話すというサイクルに戻り、さらなる向上を目指していくのです。
研修報告書の書き方以前に大切なもの
この世間一般に言われる「読む・書く・話す」ということの重要性は、ビジネス社会における『研修報告書』の存在と、その位置づけに顕著に見てとることができます。
研修報告書の提出には、事前に、新入社員研修などの「研修」があるわけですが、研修内容の全てが学びであり、これが「読む」ことに該当します。そして、学びの後に研修報告書を「書く」ことになります。
中には、研修中に、受講した研修内容についての意見が求められ、感想などを「話す」こともあるでしょう。しかし、本当の意味での「話す」というアウトプットは、職場の実務上でなされていく、とうのが現実です。
当初の現場でのアウトプット(話す)は、様々な批判や叱責の対象になることもあるでしょう。そして、このことが新たな学びとなり、考えを整理してまとめることとなります。この整理するということは、形はどうあれ「書く」ということに該当して参ります。そして、新たなアオウトプットへ。
新入社員が研修を受けて後、現場で働きながらスキルアップしていく過程はそのまま、研修を受けて研修報告書を提出するという行為に相通ずるものがあると言えましょう。
このような意味合いから、研修報告書は、いかに書くかという「書き方」の問題以前に、研修報告書を書くに至るまでの「取り組み」がいかに大切かということを申し上げたいと思うのです。
その上で、研修報告書の書き方の例文や、これをまとめる「雛形」や「テンプレート」については、基本的なことを以下に整理してあります。
実際に職場に配属されて実務に就くようになると、研修報告書とは疎遠になり、他の実務上の様々な「報告書」と向き合っていくことになります。いわゆる、出張報告書・業務報告書・作業報告書などの日常業務にかかわるものから、事故などに係わる、事故報告書・クレーム報告書・経緯報告書などがそれです。
こういった実務上の書類にかかわりながらも、ビジネスの現場では、様々なシーンにおける「スピーチ」に磨きをかけていくことが大切です。大舞台でのスピーチのみならず、確信のスピーチが人を動かし、職場を動かし、ビジネスを動かしていくからです。
スピーチに磨きをかける要素は、一言に言えば【問題意識】の有無、ということになりますが、これは、業務上必須の各種報告書を書き上げる時の【意識】の持ち方も大きく影響してきます。
日々書くことになる各種報告書は、とかくマンネリズムに陥りがちです。ここで、日々の事象に問題意識をもって「報告書」に取り組むか否かで、その人の内心に醸成されてくる「ものの見方」や「考え方」は大きく違ってきます。故に、報告書には「悩みつつ取り組みたい」。そのように考えます。
報告書 書き方の悩みを生かそう
報告書はビジネス社会にあって必須のものです。組織運営にあたり重要なこととして、「連絡・相談・報告(ホウレンソウ)」とは良く言われるところです。その報告を報告書として提出するところに、『報告書の書き方』という悩みが存在します。
これを改めて、「読む・書く・話す」ということと照らし合わせてみましょう。
ビジネス活動によって得られた体験(報告内容)は、学ぶ・知るという「読む」に該当すると思います。これを報告書という「書く」行為によって、誰でもわかりやすいものに整理されレポートとしての価値を持って会社に貢献することになります。そしてこの、報告書を書くという行為はそれだけに留まりません。整理して書いた自身のスピーチにおいても有力な武器になって参ります。
問題は、報告書には書式があるということ。この書式にそって、会社にとって有益なコンテンツを盛り込まなければなりません。また、スピーチにあっては、コンテンツもさることながら、人前で話すという行為ならではの「コツ」というものも存在します。
報告書の書き方には、その良い文例が、また、スピーチの「コツ」については、「スピーチ原稿の良い文例」や「話の上手な人のスピーチ」が、向上の力となることでしょう。
ビジネスの常としてついてくる「報告書の書き方」や「スピーチ」のコツは、それぞれが独立したものではなく、お互いがビジネス活動上、補い合い高めあう関係にあることを知るべきです。そして、その根底にあるのが「読む・書く・話す」という流れであり、これはビジネスを離れても人生の推進力となるあり方であると思います。
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