世の中、いつ何が起こるかわからないもの。いわゆる不詳事というものですが、これが発生した場合についてまわる書類に、経緯書や顛末書や始末書などがあります。はたまた経緯報告書というものもあり、かなり混同して使われるケースもあるようです。
要は、その書類のタイトルと内容がきちんとしていれば良い・・とは思うのですが、例えば書式や文例・雛形(テンプレート)を入手する場合に、顛末書等々の意味を良く把握しておかないとまずいケースもあろうかと思います。
そこで以下に、始末書と顛末書及び経緯書のなんたるかについてまとめてみました。
始末書とは
始末書とは、不始末やミス・トラブルをお詫びする反省文であって、懲戒・訓告・戒告などの社内処分が伴うような事案(問題になっている事柄)について、当の本人が提出する書類です。
顛末書(てんまつしょ)とは
顛末書とは、トラブルの報告書のこと。仕事上のミス・不始末・不祥事などのトラブルが発生した際に、事案の【一部始終】を会社に対して報告する書類です。
この他に、顛末書という名称が使われるケースとして、免許証やパスポートなどを紛失してしまい、再発行を申請する時に『紛失顛末書』を書きます。これは、役所や公的機関などに提出する報告書類になります。
経緯書とは
経緯書とは、経緯の報告書ですが、単に『経緯書』と言った場合、上場した企業が情報開示等について不備な点があった場合に、証券取引所から提出を求められる書類で、上場にかかわる重要なものとなります。
経緯書には他に、入国経緯書があり、これは、入国するに至った経緯(結婚など)を入国管理局に提出する書類です。
また、保険金請求経緯書というものもあります。これは、貿易一般保険などの保険金請求に求められる書類で、代金回収不能事故が発生したような場合に提出する書類です。
なお、自動車事故の被害者が保険金を請求する際に、保険金請求書と共に事故の経緯を綴った書類を提出することがあります。
さらに、『経緯報告書』という名称で使われる書類があります。これは、基本的に発生した事案について、直接の責任が無い立場の者が会社(組織など)の内外に対して事案の経緯を報告するものとされています。
ただ、始末書ものの事案が発生して、これが得意先に迷惑をかけたというような場合、会社としても謝罪することになるので、このような場合に得意先に提出する「経緯報告書」には、顛末書的な意味合いが含まれることになるでしょう。
良く、トラブル経緯書とかトラブル経緯の説明書という使われ方をしますが、こちらの場合、内容的には顛末書に近いと言えるでしょう。
このように、経緯書の場合は、企業内のトラブルや不祥事の一部始終を隈なく報告させられる顛末書とは違い、そういった事以外のケースで必要になってくる書類と言えます。
しかしながら、経緯書も始末書や顛末書と同じく、本当は無かった方が良い事案が発生した時に登場する書類と言えましょう。
関連記事:朝礼ネタ 経緯
できれば書きたくない…始末書・顛末書の書き方【文例・書式・見本】
http://matome.naver.jp/odai/2132626816631643401
経緯報告書01(社外用・報告のみ謝罪なし)
http://www.fideli.com/format/r_id_fme_fmu_10909_domain_format_.html
例文・顛末書とは・意味/顛末書と始末書の違い/文例/雛形
http://www.jp-guide.net/businessmanner/tool/tenmatsu_sho.html
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